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2012.12.10

「来店」促進だけでなく「購買」促進に繋げるサービスとは?O2Oの新たな動向を探る

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スマートフォンが普及するにつれ、情報を手に入れられる時間と場所が飛躍的に拡大しました。端末を自由に持ち運べることから、オンラインとオフラインの垣根が薄くなり、オンラインのコンテンツによってオフラインの 購買行動へと影響をもたらす「O2O(Online to Offline)」の流れは確実に加速を続けています。

“オフラインの購買行動へ影響をもたらす”取り組みは、来店促進と購買促進の2つに大別することができます。
現在の国内のO2O施策としては、1つめの取り組みである“実店舗へどうやって来させるか”という「来店」促進が主流となっているように感じますが、店舗としては、来てもらうことが最終のゴールにはなりません。
実際に購入していただけるかは商品自体の質や店員の質などオフラインの要素が重要になるのは言うまでもありませんが、2つ目の取組の「購買」に直接関連付ける“オンラインでの購買促進”も重要な取り組みであり、技術の進歩によってサービスも増えてきていることから、今後さらに注目が高まっていくと思われます。

今回は、「来店促進」または「購買促進」に繋げているオンラインのサービスをそれぞれご紹介し、O2Oの最新動向をご紹介します。

1.「来店促進型」サービス

現在は、ユーザーの興味関心に沿った情報をタイムリーに配信し、簡単に利用できるサービスが多く出てきており、店舗側は様々な形でユーザーを来店へと導くことが可能となりました。

2012年9月にはiOS6に搭載されたPassbookがリリースされ、自分で選んだクーポンやチケットをiPhoneでまとめて管理できるようになりました。
さらに同年10月にはヤフー株式会社とソフトバンクテレコム株式会社が、ポータルサイト「Yahoo! JAPAN」上での告知から実店舗で使えるクーポン配信までをパッケージ化した「ウルトラ集客」サービスを開始しています。

そしてNTTグループは、ドコモの会員向けに阪急阪神沿線のショッピングセンターなどの新着・お得情報をタイムリーに受け取れる「SMART STACIA」サービスを開始しました。今後は、ユーザーの利用情報や商業施設の購買情報をベースとしたビッグデータを分析し、各ユーザーの興味関心に合った情報を配信していくと発表しています。

このようにユーザーは、スマートフォンを持っていれば出先でも自分が欲しい情報を簡単に受け取ることができるようになり、映画のチケットから店舗のクーポンなどを自由に見て選択し簡単に使うことができるようになっています。

今後は精度の高いレコメンドやより使いやすいサービスの登場で、さらに「来店」促進の施策が普及することでしょう。

2.「購買促進型」サービス

ユーザーの購買情報とリアルタイムに連動することにより、店舗での接客サービスの向上や、購買行動への付加価値提供が実現されるようになりました。

店舗の業務を効率化し顧客満足度を向上させる「決済システムのクラウド化」

決済システムのクラウド化とは、今まで店舗側は紙やPC上で管理・集計していた決済情報などを、タブレットを使って本部や店舗間で統合管理する仕組みのことす。

この取り組みによって以下のメリットが挙げられます。

  • タブレットで管理するため、高価な専用ハードウェアを用意する必要がなくなり、決済システムの導入負担(金銭的・時間的)が下がり、カード決済を利用しやすくなる
  • POSデータがクラウド上で管理されるため、決済情報を経営側や店舗側など全社間でリアルタイムに共有することができ、経営のスピード向上につながる
  • 購買情報を収集することができるため、より高度なOnetoOneのマーケティング施策を行うことができる

日本におけるクレジットカード決済の管理システムのクラウド化を行うサービスをピックアップしてご紹介します。

NEC クラウド型モバイル端末管理サービス「スマートデバイス管理サービス」

NECは、2012年6月にAndroidのタブレット端末に搭載した「スマートデバイス管理サービス」をリリースし、 タブレット端末を活用した業務改善を提案しています。 導入によって、接客業務においては、商談の際の商品情報やサービス内容などの提供や、他店舗を含めた商品在庫の検索、顧客の購買履歴や修理履歴の確認、購入や商品配送の手配などができるようになり、業務効率化を実現するとしています。 現状は、コジマ、ローソンなどへの導入が進んでいるようです。

ソフトバンクグループ クレジットカード決済システム「PayPal Here」

ソフトバンクグループは米PayPalと合弁会社を設立し、クレジットカード決済システム「PayPal Here」サービスの提供を進めると2012年7月に発表しました。

こちらは、カードの読み取り機はスマートフォンのイヤホンジャックに差して使える小型のデバイスを購入するだけでよいとのことで、より導入への負担が軽減されています。
ソフトバンクグループは、ネットを使った認知・発見から実店舗への送客、決済までを一括提供するO2Oプラットフォームの構築を目指すとしては、将来的には“カードもサイフも出さずに”決済できるチェックイン機能も検討しているとのことです。


国内店舗のクレジットカード決済の導入の状況としては、導入費用の負担やキャッシュ化までの期間が長いなどの理由により、まだ未導入の店舗が大半を占めるといいますが、このようなクラウドサービスが浸透していくことで店舗への導入が進むことが想定されます。

そして決済システムのクラウド化が進むことで、店舗の接客においても、より顧客目線に立った新しいサービスで来訪者の購買モチベーションを高めていくことが可能になると思います。

ユーザーの「購買」行動に施策を紐つけるクレジット決済情報を活用したO2O施策

クレジット決済の普及率が高いアメリカでは、クレジットカードの決済情報と紐つけて特典を付与するスマートフォンアプリが多く登場しています。 クレジットカードのアプリプラットフォーム化の流れが来るとも言われており、カードの決済システムがオープン化し、実際のリアルタイムな購買行動に結び付けたO2O施策が行われています。

位置情報連動型の購買促進アプリ「shopkick」
位置情報連動型の購買促進アプリ「shopkick」

Shopkickとは、2010年にローンチされた位置情報連動型のスマートフォンアプリで、店舗で使える割引クーポンがもらえるだけでなく、来店や購入により集めたポイントで好みの商品を獲得できるリワードプログラムもあり、購買を促進する仕掛けが多数ついています。

ユーザーは、店舗に入ったり、服を試着したり商品のバーコードを読み取ったり、さらには登録したクレジットカードで決済することでポイントを獲得し、獲得したポイントをiTunes、レストラン、各店舗のギフトカード、映画や旅行チケットに交換できます。
現在ユーザー数は350万人を超えたとし、Best Buy、Target、Macy's、Sonyなど7,000以上の店舗、P&G、Unilever、Kraft、Colgate、Clorox、Disney、HP、Intel等の20以上のブランドが導入しています。

2012年8月にshopkick側から発表されたデータによると、shopkick導入によって以下の効果が発生しています。

  • 導入企業の shopkick 経由の売り上げ(2012年1月~7月)は1億ドルを越えた
  • 導入店舗のshopkick 経由の来店は累計900万回に到達した

アメリカでは、他にもSwipely、TrialPay、CardSpringなど様々なクレジットカードと連動した購買促進向けのスマートフォンアプリが登場しています。

このように、クレジットの決済情報を活用することで、来店だけでなく「購買」までユーザーのモチベーションを高める施策が新たなO2O施策として日本でも注目を高めています。

しかし、日本のクレジットカード保有率は高く単純計算で一人当たり2,3枚のカードを持っていることになりますが、利用率はあまり高くないのが現状です。(現金の方が信頼があるという風潮・お店側の決済システム導入の負担などにより)しかし、ポイントシステムやマイルなど、クレジット支払いによる付加価値が充実してきているのと、前述の決済システムのクラウド化などが浸透してきているため、クレジットショッピングの市場は成長しています。

( 矢野経済研究所推計「クレジットカードショッピング市場に関する調査結果2012」参照 )
( 矢野経済研究所推計「クレジットカードショッピング市場に関する調査結果2012」参照 )

個人情報セキュリティの管理など課題はありますが、クレジットカード決済が普及すれば、その決済情報を活用することでよりシームレスで制度が高いO2O施策が生まれていくことでしょう。

このような技術やサービスの発展によって、「来店」誘致から「購買」促進へ、O2Oのさらなる加速が期待されます。

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この記事の著者

マイクロウェーブ広報室

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