ECサイトのリニューアルはいつすべき?最適なタイミングと手順・注意点を解説
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産業分野を問わないさまざまなビジネスのEC化が進む中、さらなるビジネス成長に向けたECサイトのリニューアルが活発です。
ユーザー利便性の向上やセキュリティ強化をはじめ、既存ECサイトのリニューアルによる期待効果を実現し、売上アップの好循環を見出す企業も少なくありません。
本コラムでは、ECサイトのリニューアルを検討すべきタイミングとリニューアルの手順について、そのポイントをわかりやすく解説します。
01.リニューアルするタイミング
タイミング1:システム・セキュリティの不備
既存ECサイトのシステム面、セキュリティ面において以下のような事象が発生している場合は、システムの入れ替えによるリニューアルの検討が必要です。
・システムの老朽化でセキュリティが脆弱である
・システムが古くサイトの更新に時間が掛かる
・顧客管理や在庫管理など他システムとの連携に問題がある
など
システムの老朽化は業務効率の低下に直結する上、ECサイトは常に不正アクセスやサイバー攻撃などの脅威と表裏の関係にあることから、リニューアルを急ぐ必要があります。
タイミング2:プラットフォームの変更
ECサイトの運用コストを下げたい、プラットフォーム側のサポートに不満を感じるなど、既存プラットフォームの運用に不便や限界を感じる場合は、リニューアルを検討すべきタイミングです。
このようなケースでは、「既存プラットフォームをそのまま続ける場合」と「新しいプラットフォームに変更した場合」それぞれの収支を予測して比較する必要があり、自社と同じ業種・同じ規模感のサイトを参考に、カゴ落ち、不正対策、購入導線などの要所を押さえながら検討することが大切です。
・カゴ落ち=カゴ落ちしにくい設計になっているかどうか?
・不正対策=不正購入の防止機能や補償があるかどうか?
・購入導線=購入しやすい導線ができているかどうか?
など
タイミング3:機能追加によるユーザー利便性の向上
ECサイトの立ち上げ時には想定していなかった機能が必要になるケースも珍しくありません。B2C・B2Bを問わず競争が激化するEC市場において、そのサービスレベル(機能基準)は上がり続けています。
中でも以下のような機能において、既存ECサイトへの実装ができない場合は大規模なリニューアルが必要になることもあります。
・新しい決済サービスへの対応
・顧客管理機能(マーケティング効率化・業務効率化)
など
タイミング4:ブランドイメージの刷新
今では商品認知の情報源として欠かせないECサイトは、企業のブランドイメージそのものに直結するトップメディアといえます。
特にメーカー直販サイトのD2C-EC、企業間取引サイトのB2B-ECなど、企業とユーザーの距離感が近い場合には、ブランドイメージ刷新のためのリニューアルが効果的です。
02.リニューアルの手順・注意点
手順1:顕在課題と対策の洗い出し
第一に、顕在する課題の把握と解決するために必要な対策を洗い出します。
例えば、よくある課題に「カゴ落ちの多さ」があります。カゴ落ちを防ぐためには、以下のような対策が必要になります。
・ワンクリックで注文(購入過程の最少化)可能な設計
・メールやプッシュ通知でカゴ落ちの状態(商品がカートに残ったままの状態)を知らせる
など
さらに、対策を講じた後のゴールを数字で設定することも重要です。
・購入単価を●●%アップさせる
・リピート購入を●●%アップさせる
・売上を●●%アップさせる
など
数字を伴うゴール設定によって、より具体的な対策の発見や優先順位の明確化が可能になります。
手順2:実行チームの発足と外部パートナーの選定
第二に、実際にリニューアルの作業を担う実行チームを発足させます。
ECサイトのリニューアルには、公開に至るまでさまざまな作業負担がかかるため、リニューアル専門チームを発足させて社内体制を整備します。
また、外部パートナーの選定では、コスト面だけでなく実績や強みに加えて、社内と同じく外部パートナー側の体制も確認する必要があります。
ECサイトをリニューアルする目的やコンセプトをできるだけ具体的に伝え、自社が求めるパートナーに見合うかどうかを判断します。リニューアルの意図を汲み取り、実現可能なパートナーに委託することが重要です。
手順3:実行チームとの要件定義
第三に、外部パートナーを含む実行チームと要件定義を実施します。
要件定義では、リニューアルするサイトに実装する機能や全体のコンセプト、費用感やスケジュールの要望などをまとめます。リニューアルで最も重要となる部分です。
要件定義のポイントは、以下のように必要な要件が正確に(ズレなく)伝わっているかをチェックすることです。
・リニューアルの目的(課題・目標)
・リニューアルのコンセプト(ターゲット・伝えたいメッセージ)
・インフラ環境(サーバー・ドメイン)
・公開スケジュール(公開日時・全体スケジュール・進捗の共有)
など
手順4:各種データの整理と移行
第四に、既存ECサイトから各種データを移行します。おもに以下のようなデータを移行する必要があります。
・顧客データ
・商品データ
・購買データ
・ブログ記事などコンテンツ類
など
既存システムにエクスポート機能があるかどうかによって、データ移行にかかる工数が違ってきます。エクスポート機能がない場合は、すべてを手作業で行うことになります。
そのため、既存システムのエクスポート機能の有無について事前に確認しておく必要があります。
手順5:サイトの公開とリニューアルの告知
最後に、リニューアルしたECサイトの公開です。
リニューアルしたサイトの公開に当たっては、既存ユーザーが戸惑って離脱してしまうことのないように、メールやSNSなどを活用して必ず公開前と公開後に「リニューアルのお知らせ」を周知する必要があります。
また、公開のスケジュールに余裕がないと、テスト不足や作業ミスなどが懸念されるため、リニューアル周知のタイミングを踏まえたスケジュールを組むことも大切です。
03.まとめ
ECサイトの運営においては、いつか必ずリニューアルを必要とするタイミングが訪れます。
デジタル推進による生活者の行動変容は日々起きており、これからの時代の消費行動をリードする手段としてECサイトのリニューアルが効果を発揮していることは間違いありません。
本コラムでご紹介したリニューアルのタイミングに少しでも重なる部分があれば、この機会にECサイトのリニューアルを検討されてみてはいかがでしょうか。
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この記事の著者
マイクロウェーブ マーケティングチーム
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