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コラム

2022.01.10

生活者の購買行動に変化!商品認知の情報源は「ECサイト」が46.8%でテレビを超えてトップに_Vol.2

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生活者の購買行動に対するSNS・インフルエンサーの影響度合いやその内容について、ソーシャルコマースに関する定点調査2021(※1)が公表されました。
全国の10代~70代の男女10,000名を対象に実施された調査結果から、商品認知の情報源が「ECサイト」が46.8%でテレビを超えてトップになりました。現代の購買行動における明らかな変化を解説します。
(※「生活者の購買行動に変化!商品認知の情報源は「ECサイト」が46.8%でテレビを超えてトップに_Vol.1」の続き)

1.インフルエンサーの影響が特に強い「Instagram」

インフルエンサーが発信している内容に影響を受けるSNSの種類では、すべての年代の女性でInstagramが最も高く、若年層になるほどその傾向が顕著となっています。
すべての年代の男性でYouTubeからの情報取得の割合が高く、15~19歳(女性)はTikTokからの情報取得の割合も高くなっています。

2.影響を受けるインフルエンサーの発信内容は「商品のレビュー」がトップ

商品・サービスを購入する際に影響を受けるインフルエンサーの発信内容は、すべての年代で「商品のレビュー」が最も高く、女性ではライフスタイルや食事に関する投稿から影響を受ける割合が高くなっています。
また、インフルエンサーの通常投稿とPR投稿において影響を受ける度合いついては、すべての年代で「PR投稿と通常投稿の両方から影響を受ける」が最も高く、発信内容以上にインフルエンサー自体に対する共感が優先した形で購買行動に繋がっていると考えられます。
インフルエンサーに影響を受ける理由は、「お得な情報を知ることができるから」という理由より、「商品の使用感や使用例、口コミなどの情報を得ることができるから」という理由の割合が高く、インフルエンサーという第三者を通して商品やサービスの理解を深める行動が浸透し、定着している状況が分かります。

3.インフルエンサーから影響を受けた後の行動は「ネット検索」

SNSで影響を受けた後の行動として「インターネットで検索する」割合が最も高く、次いで「SNS内でさらに検索する」が高くなっています。
自動車・バイク、住居などの耐久消費財では「企業・ブランドのホームページを見る」割合が高く、金額が高く検討期間が長い商品ほど参照する情報源の数が多い傾向があります。
使用感や使用方法が重視される化粧品では「SNSでさらに比較する」割合が比較して高くなっています。

4.まとめ

調査結果では、購買行動において商品の認知から購入に至るまでの生活者の行動にECサイトやSNSが大きな影響を及ぼしているという実態が明らかになりました。
商品・サービスを認知する情報源として、「ECサイト」がテレビを超えてトップになったことは、これからの時代の購買行動の変化を象徴する結果といえます。

2019年日本の広告費(※2)では、インターネット広告費がテレビ広告費を上回ったように、すでにインターネットは日本最大の広告媒体となっています。
また、2020年度(2020年4月~2021年3月)通信販売市場の売上高調査(※3)では、通販売上高が前年比20.1%増の10兆6,300億円(金額ベースで前年比1兆7,800億円の増加)となっています。
調査を開始した1982年度以来初めて20%以上の伸び率を達成しており、直近10年の平均成長率は8.7%で、マイナス成長を記録した1998年度以来22年連続して増加傾向が続いています。

コロナ禍を経て社会全体のデジタルシフトが加速する中、これからの時代における企業成長において、生活者視点でのメディア化が明らかになったECサイトの役割りと影響力は確実に増していくといえます。
現在のECサイトがメディアとして機能する可能性があるかどうか、生活者意識の変化を先取りするメディア化の観点からも再考するタイミングかもしれません。

※文中の調査結果は、以下の企業・団体の公表内容を引用
1:Glossom株式会社(2021年12月)
2:株式会社電通(2020年3月)
3:公益社団法人日本通信販売協会(2021年8月)

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この記事の著者

マイクロウェーブ マーケティングチーム

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