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コラム

2021.11.05

ECビジネス成功のセオリー_ Vol.2 ~ECサイト構築・リニューアル・セキュリティ・集客~

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あらゆる産業でオンライン化が進む中、ECサイト構築・リニューアルを検討する企業が増えています。
企業のDX成功事例においても、ECサイトを軸にAIや新技術を取り入れたサービスの付加価値向上・売上向上をはじめ、新たなコミュニケーション基盤の実現事例などが多く見受けられます。
BtoC・BtoBを問わない有効な商取引モデルとして、ECビジネスの飛躍が大いに期待されています。

1.ECサイトの構築方法

ECサイトの構築方法には、おもに「フルスクラッチ」、「パッケージ」、「オープンソース」「ASP」の4つがあります。

フルスクラッチ

ゼロからプログラムを組んでECサイトを構築する方法です。独自性の高いサイトや大規模なECサイトを構築する際に用いられます。

  • サイトオープンまでの手順

フルスクラッチやパッケージでは、いずれもシステムから構築していくため、ASPのように最短でその日からできるといったことはありません。入念な準備からサイトオープンまで、以下の順で進めていきます。

企業の求めるECサイトに対し、細部までしっかりとした土台を作る必要性があるのは、企業が考えるビジネスやコンセプト、目的のすべてをECサイトに取り入れるためです。
ただ機能を充実させるのではなく、企業が実現したいことが前提にあり、それらを可能にするシステムの開発に向けてすべての機能に根拠や理由を持たせることで、独自性の高いECサイトの運用が可能になります。

パッケージ

ECサイトに必要な機能をパッケージ化したシステムを指します。最初からカート機能や受注・売上管理、顧客管理などECサイトの運用に必要な機能が含まれており、自社が目指すECサイトとの適性を図った上で自社サイトを構築できます。

  • サイトオープンまでの手順

基本的な手順はフルスクラッチと同様ですが、ゼロからプログラムを組むフルスクラッチと比較して開発期間が短くなります。

オープンソース

企業や個人が開発した一般公開されているプログラムを指します。ライセンス費用が発生せず、ECサイトを構築することができます。自由度も高く独自のECサイト構築も可能ですが、開発にあたっては技術者が必要になり、不具合や障害があった際に自社の責任で対応する必要があります。

  • サイトオープンまでの手順

オープンソースをダウンロードした後、設定とデザインを行っていきます。オープンソース自体は無料ですが、サイト構築に当たっては、HTML・CSS、コーディング、決済連携、セキュリティなど、いずれも専門的な知識と技術が必要とされます。

ASP

プログラムやハードウェアを用意する必要がなく、インターネットを介してECサイトに必要なプラットフォームを利用することで、ECサイトの構築ができます。

2.ECサイトのリニューアル

すでにECサイトを運用しており、今後のEC規模の拡大やコーポレートサイトとの統合、マルチチャネル化・オムニチャネル化を図るなど、ECサイトのリニューアルを検討されている場合に、特に気を付けたいポイントを紹介します。

既存データの移行とシステム連携

既存ECシステムに格納されている「受注データ」「顧客データ」「会員データ」「商品データ」を、新システムに移行する必要があります。
既存データの移行には、新システムのデータフォーマットへの変換が必要となり、採用するシステムによって、新たなデータフォーマットの設計、パッケージの場合はインポート機能の適用などが必要になります。
また、基幹システムなど他システムとのデータ連携においても、連携先システムの仕様に合わせて変換するなど、リニューアルを機に業務効率最大化を図る上でのデータ設計が必要になります。

ID・パスワードの無効

通常、ECサイトのユーザーはサイトにログインして買いものをします。その際、普段利用するブラウザに自動ログインできるようにID・パスワードを覚えさせていることが多いです。
リニューアルによってシステムが変わると、覚えさせていたID・パスワードが無効になり、再ログイン認証を求められれることで離脱を招く恐れがあります。
リニューアル後にログインを促進するようなキャンペーンを実施など、離脱防止策を検討しておく必要があります。

SEO設定の引継ぎ

ECサイトリニューアルにおいてリダイレクト設定をせず、別のURLに変更すると検索からの流入数が一気に減ります。リニューアル以前に検索からの流入量が多いページを把握し、同じURLで残す、またはリダイレクト設定をする必要があります。

3.ECサイトのセキュリティ

ECサイトにとってセキュリティ対策はとても重要です。近年では、ECサイトに限らず様々なサイトにおいてセキュリティ事故や個人情報の漏洩事故、クレジットカード情報漏洩事故が増加傾向にあります。
コロナ禍を機にEC利用頻度が高くなっている現在では、より詳細な注意・対策が必須となっており、ECシステムおよびインフラ部分、システムベンダー内のセキュリティについても、より厳格な管理が求められます。
常時個人情報を取り扱うECサイトの情報漏洩は、企業の信頼に関わる膨大な損失になりかねません。セキュリティ対策としてどのような具体的対策を実施するのかについて、システム面、インフラ面、サポート面、パートナー企業の姿勢(取り組み)など幾重にも確認し、専門的見地から抜かりのない対策を取ることが重要です。

4.ECサイトの集客

ECサイトの集客方法は様々ありますが、大きくは「即時性のある集客方法」と「着実性のある集客方法」の2つに分かれます。

即時性のある集客方法

集客に即時性を求める場合は、費用をかけた広告出稿がメインです。広告メニューは多岐に渡り、googleやYahoo!のリスティング広告・ディスプレイ広告、FacebookやTwitterのSNS広告、YouTube広告などがあります。
また、スマートフォンユーザーをターゲットとする動画広告の増加傾向も年々大きくなっています。
ただ、広告効果で一時的にサイトへの流入が増えたとしても、どういったターゲットにどのキーワードでどのような広告を出すかなど、費用対効果の検証を繰り返し進めていく必要があります。単に費用をかけて広告を打てば良いという訳ではなく、広告メニューの最適化と費用対効果の最大化を追求する専門知識・ノウハウ・運用体制が必要になります。

着実性のある集客方法

集客に着実性を求める場合は、コンテンツ記事を書く、SNSやプレスリリースを多用するなど、発信する情報量を地道に増やしていく方法がメインです。広告と比較して時間はかかりますが、着実にサイトの力(サイトパワー)を上げることに繋がり、サイトの認知度向上のために必要な集客方法です。
他には、メルマガやステップメールなども大切な集客方法ですが、メールを送るリストを確保しなければならず、マーケティングオートメーション(MAツール)活用などの検討も必要になります。

5.まとめ

あらゆる業界・業種においてEC化が加速しており、ECサイトの果たす役割は日増しに大きくなっています。
これからのビジネスを勝ち抜くためには、オンライン・オフライン両方の顧客行動や購買データを踏まえたサイト構築が不可欠です。
ただ、今後どのようにECビジネスが進化しようとも、ECビジネスの本質が「商取引における顧客満足度」を物差しとすることに変わりありません。
本コラムでは、ECサイトの構築方法、リニューアルのポイント、セキュリティの重要性、集客の方法の具体例について、EC成功のセオリー(基本となる考え方)をご紹介しました。

マイクロウェーブでは、高い顧客満足を生み出すEC成功のセオリーを熟知しており、購買データを資産化し、顧客情報、商品分析、販売効果促進のための各種データ活用、およびユーザーコミュニケーションの検証など、ビジネス貢献度の高いECに特化したプロジェクトを促進しています。

これからECサイトを運営したいというスタートアップから、マルチチャネル・オムニチャネルを見据えた中~大規模リニューアルまで、ECサイト構築についてのご相談は、弊社までお気軽にお問い合わせください。
豊富な事例を交え、詳細にご説明させていただきます。

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この記事の著者

マイクロウェーブ マーケティングチーム

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