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2022.07.27

【EC探求】vol.3 これからのECのあるべき姿とは?海外EC事例『ModCloth』

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あらゆるビジネスにおいてデジタル活用、EC化が進む現在、ECを取り巻く環境はめまぐるしく変化しています。その変化は、テクノロジーがけん引することや、生活者の行動変容によってもたらされるなど、さまざまな要因によって発生しています。
本コラムでは、海外のEC成功事例をピックアップし、そのプロセスの紐解きをもとに、これからの時代のEC成功に向けたントをご紹介いたします。

1. ModClothとは

ModClothは、一人の大学生が立ち上げたECサイトが発生のアメリカのファッション企業です。
衣料品やアクセサリー、装飾品などをオンライン・オフラインの相互連携で販売しており、サンフランシスコ本社の製造部門とマーケティング部門、2016年から展開する実店舗が密に連動して、ポジティブでシームレスなショッピング体験を提供しています。

衣料品のラインナップはXXSから4Xサイズまで取り揃えており、各店舗を従来の店頭販売だけでなくショールームとして機能させるなど、独自のマーケティング戦略で幅広いユーザーの取り込みに成功しています。
店舗のショールーム効果は大きく、店頭在庫の必要がなくなり、限られたスペースでより多くのファッションスタイルを展開することが可能になると同時に、店舗スタッフやコーディネーター(Mod Stylists)は、在庫管理に関わる業務時間が削減された分、顧客へのサービスに集中することができるようになっています。

2. ModClothのマーケティング:SNS

ModClothの設立者は、ModClothを以下のように表現しています。
「ModClothは、ただの販売業者ではなく、ModClothが行うすべてのことの中心に顧客がいるソーシャルショッピング・コミュニティである。」
そして、コンテンツ・マーケティングのアプローチで、それを現実にしています。

1)SNSの活用

店舗のコーディネーター(Mod Stylists)は、TwitterやInstagramで顧客とやり取りし、あらゆるシーン(機会)に合わせたファッションのコーディネートに関して、頻度高くスピーディにアドバイスや提案をします。
また、顧客の個性を尊重して、従来のモデル(職業モデル)ではなく、モデル経験のない個人(素人モデル)をオーディションに招待し、女性の日常を表現するモデルの起用にも力を入れています。

2)Be The Buyer(買い手になろう)プログラム

2009年に開始されたこのプログラムは、デザイナーが抱えるデザインへの不安(顧客がどのように感じるのか、気に入ってくれるのか?)を解決するために作られました。
デザイナーが発案するデザインに対して、顧客は生産するべきかどうか(欲しいと思うかどうか)をSNSに投票することができ、SNS上で友人や知人とデザインを共有し、サポートを受けることもできます。
これら顧客のフィードバックの共有、検討を経て、デザイナーは最終的なデザインの生産に取りかかることができます。
実際に、開始からの3年間で85万のコメントが寄せられ、1,700万の投票がありました。

3)スタイルギャラリー

スタイルギャラリーは、ユーザー(顧客)自身の写真を見せ合うことができるプラットフォームです。
海辺のスタイル、エレガントなアンサンブルなどにカテゴライズされ、様々なインスピレーションをシンプルなナビゲーションで提示します。
他のユーザーの写真に「いいね」することもでき、SNSでシェアすることもできるようになっています。
このようなスマートかつインタラクティブなプラットフォームは、ユーザーがファッションに敏感なコミュニティを所有する(感性を同じくする)帰属意識の向上に貢献しています。

ModClothでは、その他にもユーザーを巻き込むイベントやキャンペーンを日常的に行っています。

3. ModClothのマーケティング:ペイドサーチ

ModClothでは、ユーザーを巻き込むSNSマーケティングの他に、ペイドサーチの精度向上に注力しています。
2010年までは無料ツールを使用して約15万のキーワードを管理・追跡していました。キーワードの追加やパラメータの追跡などは、すべて手動で行っていたため、多くの労力と時間を費やす必要があったのです。

そのような状況を踏まえ、ModClothでは以下のステップでペイドサーチの改善を実施しています。

ステップ1:パートナーの選定

ペイドサーチの改善に向けて、デジタルエージェンシーに支援を仰いでパートナーの選定に着手します。
パートナー選定に当たっては、以下のような条件を設定しています。

  • インテリジェントなアルゴリズムによる入札価格の上下設定
  • 革新的なデータ分析
  • キャンペーン管理の効率化
  • キャンペーンと検索の拡張
  • 大量キーワードの入札ルール自動化

ステップ2:キーワードの拡張

パートナーを選定した後、キーワードの拡張を実施します。
着手から最初の2カ月で、キーワードは15万から70万へと一気に増加しました。

ステップ3:テストと最適化

ModClothは、ランディングページとペイドサーチほか、さまざまな要素(関連性)に対して、定期的なテストを実施しました。
フィルタリングされたトラフィックが関連するページに到達することを検証するために、ランディングページのテストに最も重点が置かれました。

ステップ4:入札とレポートの自動化

入札プロセスの自動化は、最も重要なステップの一つでした。様々な商品に対して個別のキャンペーンを設定することが可能で、自動入札のパフォーマンスを追跡するために自動レポートも構成しました。
入札からレポートまで一連のプロセス自動化により、圧倒的な工数(時間)削減を実現しています。

このような変化によって、2年間で以下のような結果を達成しています。

  • ペイドサーチによる利益:22%増
  • 管理するキーワード:500%増
  • クリック単価:14%減
  • 入札とレポート作成に費やす時間:30%減

4. まとめ

ModClothでは、常に顧客(ユーザー)を優先し、巻き込み、コミュニティの一員としての実感(体感)を提供し続けています。
幅広いサイズを取り扱い、女性の日常に寄り添うためのモデル(素人モデル)を積極的に起用するスタイルは、ModClothからユーザーに向けた「自信を持って、自分らしさを表現できる」メッセージそのものが独自のビジネスモデルに転化している好例といえます。
今後もどのようにユーザーを巻き込み、コミュニティを充実させていくのか、注目されます。

<関連サービス>

マイクロウェーブでは、様々な業務システム開発やECサイト構築の実績と知見をもとに、ベンダーフリーの中立な立場からお客様の実用性を重視したシステム開発、サイト構築、運用サポートまでを一貫して行っています。
これからの時代のデジタル活用を踏まえた未来志向のECサイト構築をご検討の際には、是非お気軽にお声掛けください。
お客様のビジネス効果最大化に向けたご提案をお約束いたします。

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マイクロウェーブ コーポレートプランニング本部

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